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【報告】さんだゆかりの能・狂言を知る 知識編 三田の歴史と芸能

さんだゆかりの能・狂言を知る 知識編 三田の歴史と芸能

本年(2017年)に弊会「能楽と郷土を知る会」で主催します連続講座「さんだゆかりの能・狂言を知る」。その第1回「知識編 三田の歴史と芸能」が7月1日(土)に無事終了しましたので、報告させていただきます。

概要

【開催日】平成29年(2017年)7月1日(土)13時45分開場 14時00分開始 15時30分終了
【会場】三田市総合文化センター(郷の音ホール)会議室2
【講師】西尾嘉美(西宮市立郷土資料館学芸員、元三田市文化財担当職員)
【主催】能楽と郷土を知る会
【共催】三田市総合文化センター郷の音ホール
【後援】三田市・三田市教育委員会・ハニーFM・サンテレビジョン・神戸新聞社
【受講料】100円

内容

まず最初に民俗芸能の視点から、丹波に多い田楽、播磨に存在する百石踊り、摂津に多い獅子舞などが交差する三田という歴史的・地理的位置を確認しました。

その上で、地元の氏子たちが、自ら演じるプレイヤーではなく、プレイヤーは外部から招いて運営元・主催者に徹する大川瀬の奉納能の特異性に言及。その理由は、中世において住吉大社の有力な拠点であった大川瀬の「格」ではないか、と推論を述べられました。

質疑応答は大いに盛り上がり、閉会した後も質問が絶えないほどでした。

知識編 三田の歴史と芸能の話

受講者数

20名(定員)。10日ほど前に定員に達してしまい、お断りした方もいましたので、より大きな会場を用意できればよかったと反省しています。

アンケート

当日の来場者を対象に当日資料と共にアンケートを配布しました。17名分回収。回収率85%。

性別

男性 8人(47.1%)
女性 9人(52.9%)

男女比はほぼ同数でした。

年齢

40代 3人(17.6%)
50代 3人(17.6%)
60代 7人(41.2%)
70代 3人(17.6%)
未回答 1人(5.9%)

ある程度予想はできましたが、受講者は60代を中心とする中高年の方々でした。20代・30代の参加がゼロなのが、私も30代ですので残念に感じます。同世代へのアピールをどうしたら良いのか、悩ましいところです。

どこで知ったか

知人から 1人(5.9%)
ポスター 1人(5.9%)
チラシ 10人(58.8%)
新聞 2人(11.8%)
インターネット 1人(5.9%)
その他 1人(5.9%)
未回答 1人(5.9%)

こうしてネットでの発信を行っていますが、実際の受講者のきっかけのほとんどはチラシが大半であり、どこかでチラシを目にしていただくことが大切だと改めて感じます。なお、チラシを手に入れた場所としては、圧倒的に会場である郷の音ホールとの回答が多かったです。

知識編 三田の歴史と芸能の話

アンケートに記された感想

  • 西尾さんのリズム感ある語り方はとても聞きやすい。又、次回参ります。(男性、70代)
  • たいへん興味深いお話でした 参加してとてもよかったです。(女性、40代)
  • 三田に住んでいるのに詳しい事は何も知りませんでした。三田の地理的位置・歴史的位置などを知る事ができました。民俗芸能がいろいろあり、語り継がれているのですね。(女性、60代)
  • はっきりした口調で分かりやすかった。(男性、50代)
  • 三田の文化的位置づけ(丹波・播磨・摂津)(大川瀬住吉と大阪住吉大社)等新たな知識が吸収できた。(男性、60代)
  • とても解りやすく、深く、増々興味がわきました。(女性、70代)
  • 100円の資料代に比べ配布資料が貧弱ではないか!話はとてもためになりました。(男性、50代)
  • 歴史がよくわかった。(男性、60代)
  • 面白い話でした。(男性、60代)
  • 全く知識のない分野ですので、むずかしかったです。これから色々勉強してみたいと思っています。大川瀬の奉納能がプロデュースの形でされている点についてはまだ疑問があります。(女性、60代)
  • 全く知らないまつり事や暮らしとの関連付け、(地図配置まで少し判った)難しいが大変参考にさせて頂きました。(女性、60代)
  • もう少し写真や資料が見たかった。(女性、40代)
  • 内容が濃く、滑らかな口調で、あっというまの時間でした。大川瀬が住吉神社の支店状態だったことが分かり、拠点だったと理解できました。一年神主の話や民俗芸能と芸能の違いなど、たくさんの知識を得ることができました。有難うございました。(女性、50代)

まとめ

定員が少ないこともありますが、定員がすべて埋まりました。一部に難しいという感想もありましたが、全体的には好評をいただけたようです。

講師の西尾嘉美さんも最初におっしゃっていましたが、現在の三田市の人口は、大部分をニュータウンの住民が占めているため、「三田市民であっても大半の人が古い三田のことを知らない」という状況になっています。それは代表の朝原においても同じことで、三田の一つの特徴といって良いかと思います。

しかしながら、決して良いことではないと思います。芸能から地域の歴史を俯瞰し、その土地へ愛着を持つことを目的に、企画しました。少々硬い言葉になりますが、地域文化の共有することで、三田の文化の新たな創造的発展に大きく寄与できると信じています。

20年近く三田市の道という道を走り、各神社の祭礼を調査された西尾さんは、三田市民よりも三田のことをご存じの方。そしてお話もお上手で、とても楽しい時間となりました。

三田市内に伝わる民俗芸能の豊富な写真を見せていただきながら、同ジャンルの芸能の、地域による違いなどの解説もあり、近くの祭りを見に行きたいと強く感じました。

大川瀬の住吉神社で行われている神事能の写真とお話で、「次の神事能の際には是非とも見に行きたい」という感想もいただきまして、こういう意見がいただけることも嬉しかったです。

(※ただし、逆光のためレポートの写真の西尾先生のお顔が暗くなってしまったことは大変反省しております)

さんだゆかりの能・狂言を知る 知識編 三田の歴史と芸能

次回は、その大川瀬の神事能にも出演されている狂言方大蔵流の善竹忠亮先生のほか、同門の牟田素之先生小林維毅先生をお招きして、第2回「狂言のお話」です。こちらはまだまだ申込み受付中です。何卒よろしくお願い申し上げます。

この記事を書いた人

朝原広基

「能楽と郷土を知る会」会員。ネットを中心に「柏木ゆげひ」名義も使用。兵庫県三田市出身・在住。大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜となる。能楽からの視点で、歴史の掘り起こしをライフワークにすべく活動中。詳細は[プロフィール]をご覧ください。

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