カテゴリー三田の歴史と能楽
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三田藩九鬼家の肖像画や鎧も!心月院歴住祖師墨跡展

今、三田市立図書館(本館)の特別展示室で「心月院歴住祖師墨跡展」が開かれていますので、行ってきました。
心月院は、過去の記事にもありますが、三田藩主九鬼家の菩提寺です。寛永10年(1633)、志摩国鳥羽(現在の三重県)から摂津国三田に移された初代藩主・九鬼久隆が、曹洞宗の僧・覚雄是的を招いて開山しました。
その寺名も久隆の父で、九鬼家の鳥羽最後の城主であった九鬼守隆(1573-1632)の戒名「松嶽院殿心月善光大居士」から一部を取って名付けられたもので、つまり、久隆が父を葬るために創建されたことを表しています。
以降、代々の藩主も葬られており、また三田藩士の墓なども残されています。白洲家が三田藩の儒者の家柄だったこともあり、白洲次郎・正子夫妻の墓も心月院に残っています。
展示の内容
さて、展示は「墨跡展」なので、歴代住職の書がメインでした。残念ながら私は書については無知も良いところで、展示の説明を読むばかりでしたが、その中に三田藩十代藩主九鬼隆国(1781-1853)の肖像画が!
この隆国は、祖父・隆邑(八代藩主)の90歳のお祝いに能を催し、自分もシテ(主役)を演じたり、小鼓を打ったりした能好きの藩主でもあります。
(この隆国の能については、まんが「さんだのお殿さまと能・狂言」をご覧ください)
また、大名九鬼家の祖で、織田信長や豊臣秀吉のもとで水軍の将として活躍した九鬼嘉隆(1542-1600)やその子・守隆の鎧も展示されており、三田藩九鬼家の歴史をイメージできる展示となっていました。
無料ですので、時間のある方は是非とも。5月15日までです。