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【対談動画】桑原欣勝寺と新作狂言《くわばら》
能楽と郷土を知る会で昨年、民話をもとにした新作狂言《くわばら》を制作しました。
《くわばら》に関連して、その元になった民話「くわばらくわばら欣勝寺」が伝わる、兵庫県三田市桑原の太宋山欣勝寺のご住職・谷口真弥さんに、お寺の歴史や民話についてうかがった動画を公開しました。
実は昨年11月に撮ったものでしたが、1年越しの公開となりました。
動画の中でも触れていますが、欣勝寺のもとになった真言宗の桑原山欣浄寺は、源満仲が建立したとのこと。
満仲始まる多田源氏の活動拠点だった多田荘は、現在の川西市多田を中心に、三田市を含む広い範囲に及んだようで、三田市内には能《満仲/仲光》に登場する満仲の子・美女丸が建立したとされるお寺も、また別の満仲の子である源頼光関連の伝説もあります。
そして、話が広がりすぎるため、動画では触れなかったのですが、古い地誌では北条時頼(最明寺入道)と関連する「最明寺桜」説話も伝わっています。北条時頼は、能でいえば《鉢木》や《藤栄/藤永》に描かれるように、諸国をめぐった伝説があり、その一つといえるかと思います。
このあたりもいずれ深く見てみたいところではあります。