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組立式の能舞台・明石公園能舞台について

明石薪能 明石公園能舞台

令和元年(2019年)9月28日、明石城址(兵庫県立明石公園)で開催されたの明石薪能へ行ってまいりました。昼から雨が降る…との天気予報でしたが、どうにか保ちました。

上演されたのは、以前「お殿さまの見た狂言」にもご出演いただいた善竹忠重先生による大蔵流狂言《蚊相撲》と、上田貴弘さん・上田拓司さんご兄弟による観世流能《船弁慶-前後之替》でした。

お舞台の内容も素敵でしたが、今回見に行った一つの目的が、この能舞台を見ることでした。

実は組立舞台です。正式には「明石公園能舞台」と呼ばれるもので、兵庫県と公益財団法人兵庫県園芸・公園協会が平成19年(2007年)に製作したものです。

思っていた以上に立派。本舞台に立派な屋根と鏡板を持ち、さらに橋掛かり。そして写真では切れていますが、鏡の間も備えた本格的なもの。貸出料も無料とのことで、その意気は大変素晴らしく、この「能楽と郷土を知る会」でも使うことができないか考えてみたのですが……。

ただ、舞台の組立・設営・解体にかかる経費がなんと300万円。その考えも一瞬で吹き飛んでしまいました。

平成23年(2011年)からは「能舞台利活推進事業補助金」という制度が整えられ、審査に合格すれば、舞台設営費の3分の2にあたる200万円の補助が受けられるとのことですが、それでも残額100万円。零細の「能楽と郷土を知る会」ではまだまだ難しいです。

昨年・一昨年と、「能楽と郷土を知る会」で開催している能や狂言子ども教室発表会では、たまたま市内に三田屋本店の有馬能楽堂があり、それを使用させていただいていますが……改めて、本当にありがたいことだと感じ入るばかりです。

以下に、(公財)兵庫県園芸・公園協会がWEB上に公開されている、能舞台活用についてのチラシ画像を掲載させていただきます。せっかく存在している組立式能舞台。もし、100万円が捻出できる方がいらしたら、ぜひとも活用をお考えください。

明石公園能舞台のご活用について

この記事を書いた人

朝原広基

「能楽と郷土を知る会」代表。ネットを中心に「柏木ゆげひ」名義も使用。兵庫県三田市出身・在住。大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜となる。能楽からの視点で、歴史の掘り起こしをライフワークにすべく活動中。詳細は[プロフィール]をご覧ください。

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