神戸木工センター「MILL de Kyo-gen(ミル・デ・狂言)」
先日の土曜日(5月28日)は、神戸市垂水区の神戸木工センターまで「MILL de Kyo-gen(ミル・デ・狂言)」を見に行ってきました。
これは、7月3日の「お殿さまが見た狂言」に出演いただく狂言方大蔵流・善竹忠重先生一門「志芸の会」の若手の方々の稽古会で、月1回のペースで催されています。
会場は広い和室ですが、鏡板と柱・欄干が置かれて立派な能舞台になっていました。この鏡板や柱・欄干などはフルの組み立て能舞台の一部で、ホールや学校などへ狂言の出張公演をされる際には、そのフルバージョンが登場するそうです。
そして、7月3日にも郷の音ホールへこの組み立て能舞台に出張していただきます!(*^_^*) といいますか、狂言会の終演後、この組み立て能舞台を三田市の郷の音ホールに持ち込むにあたっての打ち合わせもして参りました。すでに郷の音ホールへも下見に行かれて、図面なども作ってくださっていて、とてもありがたかったです。
「MILL de Kyo-gen(ミル・デ・狂言)」での狂言の上演自体もとても素敵でした。稽古会なので、装束は使わずに、着物姿で演じる「袴狂言」ですが、《魚説経》《太刀奪》それぞれの狂言の主役(シテ)を演じる演者さんが上演前に登場して、曲の解説や演じるにあたっての心構え・豆知識をを話された後に上演という形でした。
《魚説経》を演じられた小林維毅さんは「説経の中に魚介類の名前が含まれているが、数えてみたところ、55もあって、寿司屋の湯呑みより多いのではないか」という話。
《太刀奪》を演じられた善竹忠亮さんは「曽祖父・善竹彌五郎を高く評価した武智鉄二が、最初に見た彌五郎の舞台が《太刀奪》であり、後に彌五郎に入門した武智が最初に習った狂言も《太刀奪》だった」という話で、どちらも興味をそそる内容でした。
2つの曲の間には、志芸の会の名解説役・牟田素之さんが登場されて、狂言の「笑い」の体験もあり、楽しい時間でした。
次回は6月11日(土)14時〜、会場は同じく神戸木工センターとのことです。ご都合の付く方は是非とも(*^_^*)