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市民センター利用再開に関する雑感

マスクと体温計

こうべさんだ子ども能楽塾の会場として利用している三田市フラワータウン市民センターが、来月6月1日から利用が再開されます。しかしながら、条件が設けられることになりました。

その関係で、昨日、「能楽は、ダンスなどと同様『軽スポーツ』としての分類にあたるので、開催を遠慮して欲しい」と、”自粛”の”要請”の電話がありました。

しかし、突然の電話でしたので、咄嗟には判断できません。こちらとしては可能な限り開催したいため、その条件を検討した上で判断すると、明言を避けました。

政府による新型コロナウイルス緊急事態宣言は解除されましたが、まだまだ危険が存在する以上、ある程度の条件が設けられること自体は仕方がないと思います。しかし突然の電話で、こちらが冷静な検討が行えない状態で、判断を迫ろうとするやり方は、正直納得が行くものでありません。

せめて事前に条件を文字情報による具体的な内容を示した上で、判断を促して欲しいと感じます。

別に物理的な書面ではなくとも、メールや掲載のサイトの知らせでも良いのですが、こちらが尋ねるまで、具体的な条件も、掲載場所についても説明されませんでした。[1]なお、三田市より書面で、市民センターなどの利用再開についての通知が届いたのは、6月4日になってからでした。


さて、私が三田市のウェブサイトで確認した、利用に際しての条件は以下の5点でした。

  1. お互いの距離を2m程度(最低1m)あける
  2. 近距離での会話や発声、歌唱など、飛沫の拡散を避ける
  3. 参加者全員がマスクを着用する
  4. 窓等の換気において、音や声が貸室の外に漏れない
  5. 団体・サークル内の会員のみの活動で、参加者の把握ができる

一方で、利用可能な活動の例として「会議・打ち合わせ・研修・外国語会話・書道・絵画・彫刻・陶芸・木工・生け花・編み物・俳句・短歌・川柳・朗読・ギター・三味線・琴など」とありました。

地元の子ども教室は、基本的に少人数で時間交代制の稽古なので、(1)は条件を満たせますし、(2)も「近距離」にならない形で対応は可。(4)も利用可能な活動に楽器演奏が含まれていることから、換気時だけで良いと判断できます。

となると、(3)マスクをしたままの舞や謡が可能か…というだけのような。

舞も謡も、結構酸素を使うのは確かで、それをマスクをつけたまま、というのはあまり良いことはないでしょう。ましてや子ども相手です。一方で、朗読や外国語会話がOKならば可能ではないか、という印象も受けますが。

最終的には、芸のプロである講師の能楽師の方に判断していただくべきところでしょう。

正直、行政に対して、無茶を通しても、今後の活動に差しさわりが出るだけなのかなぁ…などと打算的な思考もありつつ。それでも、いろいろと解せない思いは感じています。

脚注

脚注
^1なお、三田市より書面で、市民センターなどの利用再開についての通知が届いたのは、6月4日になってからでした。
この記事を書いた人

朝原広基

「能楽と郷土を知る会」代表。ネットを中心に「柏木ゆげひ」名義も使用。兵庫県三田市出身・在住。大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜となる。能楽からの視点で、歴史の掘り起こしをライフワークにすべく活動中。詳細は[プロフィール]をご覧ください。

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