三田に能楽の季節がやってきました
「能楽と郷土を知る会」の本拠地である兵庫県三田市に能楽の季節がやってきました。今月から10月まで、ほぼ毎月1回ずつのペースで能や狂言の公演が行われますので、この機会に紹介します。
5/11(土) 第3回 風の能
まず最初は5月11日(土)18時~開催される、三田市尼寺(にんじ)の、「新宮晋風のミュージアム」(兵庫県立有馬富士公演休養ゾーン内)水上ステージで催される「風の能」です。
5年前から、2年に1回のペースで開催されている彫刻家・造形作家の新宮晋さんがプロデュースされている能公演。開放的な野外で催される能公演で、大変魅力的かと思われます。
今年の演目は、所狭しと白い巣がまき散らされる能《土蜘蛛》。善竹隆司さんの手による替間狂言とあわせての上演です。
「第三回 風の能」2019年5月11日「新宮 晋 風のミュージアム」で第9回野外公演が開催されます。|風のミュージアム(4/17)
6/23(日)・7/29(月)・9/1(日)・10/6(日) 有馬能楽堂公演
6月からは、能舞台のあるステーキレストラン「三田屋本店―やすらぎの郷―」(三田市武庫が丘)の能舞台「有馬能楽堂」を会場とする、毎年恒例の能・狂言公演が行われます。
その幕開けは6月23日(日)17時半~、能の中でも特にめでたいとされる能《高砂》。令和を寿ぐ意味合いもこめての上演となります。シテ(主演)は観世分家9代当主・観世銕之丞さんです。
2回目は7月29日(月)、当代一の人気役者と言って良い狂言方和泉流・野村萬斎さんによる狂言。
3回目は9月1日(日)、京都の大蔵流狂言方の命門・茂山千五郎家による狂言。
最後は10月6日(日)、シテ方観世流の人間国宝・大槻文藏氏による能《花筐》。古代における皇位継承と、その裏にあった天皇の恋を描いた名作です。
三田屋本店の能舞台は、庭の中にある古い形。この舞台で見る能・狂言は、現代の密封型能楽堂とはまた違う雰囲気を感じられるはず。美味しいステーキとのセットになっていて、ほかでは味わえない贅沢館もありますので是非。
有馬能楽堂 能・狂言公演|三田屋本店―やすらぎの郷―
能《高砂》公演に関しては、さまざまな角度から能《高砂》に迫る事前イベントも予定されているので、初めての方にも取っ付きやすいかと思います。