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能《鼓の瀧》が鳥取で「祝言之式」再演されます

20221220 ECOろうそく能 鳥取特別公演

先月、300年ぶりに復活上演された能《鼓の瀧》が、なんと年内に再演されます! 実は、その300年前に上演された土地が、鳥取でした。そのご縁から、鳥取藩の記録に残る「祝言之式」という形式で上演されます。

「祝言之式」とは、演能全体をめでたく舞い収めるため、祝言性を持たない能の後に、追加で祝言の能を上演する際の形式です。具体的には、後半部分のみを上演する「半能」と呼ばれる形です。

なお、以下は蛇足というべき、豆知識的な話ですが、この短い「祝言之式」の能を、さらに短縮した形式が、能の会の最後に、祝言の謡の最後の2~3句のみが地謡によって謡われる「附祝言」だとされています。

芸能の最後は祝言で締める、そんな江戸時代以前の思いを今に伝える形式だと感じています。

詳細

ECOろうそく能 鳥取特別公演
令和4年12月20日(火)14時始
会場:とりぎん文化会館(鳥取県鳥取市)

講演 永井猛

能《安達原》白頭
 前シテ:林宗一郎 後シテ:久田勘鷗 ワキ:江崎欽次朗 ワキツレ:大坪賢明 アイ:善竹忠亮
 笛:野口亮 小鼓:成田達志 大鼓:森山泰幸 太鼓:上田慎也
 後見:生一知哉・久田三津子
 地謡:山階彌右衛門・林本大・山田薫・樹下千慧・藤井丈雄・伊藤裕貴

狂言《酢薑》
 シテ:善竹忠亮 アド:岡村和彦

能《鼓の瀧》祝言之式
 シテ:山中雅志 ワキ:江崎欽次朗
 笛:野口亮 小鼓:成田達志 大鼓:森山泰幸 太鼓:上田慎也
 後見:山階彌右衛門・塩谷惠
 地謡:生一知哉・井戸良祐・山田薫・樹下千慧・藤井丈雄・笠田祐樹

【お申し込み先】カエパス事務局
FAX 06-6692-3845
メール caepass.noh.yoyaku@gmail.com

20221220 ECOろうそく能 鳥取特別公演

この記事を書いた人

朝原広基

「能楽と郷土を知る会」代表。ネットを中心に「柏木ゆげひ」名義も使用。兵庫県三田市出身・在住。大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜となる。能楽からの視点で、歴史の掘り起こしをライフワークにすべく活動中。詳細は[プロフィール]をご覧ください。

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